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25/06/12●朝日新聞が土曜夕刊を中止。毎日新聞も追随

 6月3日、朝日新聞が、8月から土曜の夕刊を休止すると発表。その後12日に、今度は毎日新聞が、朝日同様、8月から土曜の夕刊を休止すると発表した。

 朝日は、理由として真っ先に「販売店の人手不足」を挙げたが、部数減による収入減がもっとも大きく影響している。毎日も同様だ。ちなみに、今年4月時点での朝日の夕刊の発行部数は約89万部.

 夕刊をめぐっては、日本経済新聞も静岡県や福岡県北九州市、山口県下関市などでの発行を休止している。この流れはもはや止まらず、いずれ夕刊はすべてなくなるものと思われる。日本新聞協会によれば、2000年に約5370万部あった新聞の発行部数は、2023年に約2859万部とほぼ半減している。

 コストがかかる紙を捨て、全てウェブに移行した新聞もある。

25/05/30●取次大手2社の決算が示すのは、本業の取次ビジネスの止まらぬ凋落

 5月30日、取次大手のトーハンと日販グループホールディングス(日販GHD)が、2024年度(24.4.1~25.3.31)の決算を発表した。

 トーハンの決算は、連結業績による売上高3947億2200万円(前年比1.1%減)、営業利益9億6700万円(同16.8%減)、経常利益15億3200万円(同18.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益18億7100万円(同28.9%増)。協和出版販売の物件売却益を計上して最終利益は増益となった。ただし、本業の「取次事業」は、15億500万円の経常赤字に陥っている。

 一方の日販GHDは、売上高が3827億4600万円(前年比4.8%減)、営業利益は2億9600万円(前年は16億6100万円の損失)、経常利益は7億9100万円(前年は11億8000万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億1600万円(前年は49億3400万円の損失)で、3期ぶりに黒字に転換した。
 しかし、本業の取次事業は赤字も利益を大幅に改善したとはいえ、まだ赤字を続けている。

25/05/15●インプレスHDが上場を廃止し、出版部門を効率化

 インプレスホールディングス(HD)が5月13日、株式併合によって7月28日に上場廃止することを発表した。7月30日を効力発生日とし、330万6600株を1株に併合。これにより、株式併合後の発行済み株式は8株になるという。

 インプレスは、25年3月期の連結決算で最終損益が1億500万円の赤字となり、2期連続の赤字を記録。これは創業以来初のことで、事業の見直しが必要と判断したという。落ち込みは、出版よりネットメディアのほうが大きいが、主力事業の出版事業の改革を実行して収益性を高めるという。書籍の発行部数が販売部数を上回る過剰生産が続き、在庫水準が高止まりしていた。そのため、今後は少部数ずつの製造ができるデジタル印刷の利用を増やし、本の発行部数を適正化するという。

25/02/01●昨日(1月31日)で、「夕刊フジ」と「東京中日スポーツ」が廃刊、デジタルに移行

 夕刊紙「夕刊フジ」とスポーツ紙「東京中日スポーツ」が、昨日(1月31日)をもって廃刊された。「夕刊フジ」の創刊は1969年。約半世紀にわたって、キヨスクなどの新聞スタンドに置かれてきたことになる。これで、首都圏の夕刊紙は「日刊ゲンダイ」と「東京スポーツ」だけになった。

 「東京中日スポーツ」は、1956年2月に「東京中日新聞」として創刊され、関東圏を中心に発行を続けてきたが、印刷費や配送費の高騰で、これ以上の発行は無理と経営判断された。2024年1月時点での発行部数は6万426部。

 「東京中日スポーツ」は廃刊とはなったが、2月1日からは、デジタル版に全面移行になった。ウエブメディアとして、どのように展開していくのか注目だ。ただ、「夕刊フジ」は、公式サイトの「zakzak」も1月31日で更新を休止し、今後は新たなコンセプトによる芸能・エンタメニュースのサイトになるという。

新聞スタンドに休刊告知

25/01/21●米テレビ局、大量リストラ。ソーシャルネットワーク発展の影響

 アメリカの報道によると、CNNが近く近く数百人規模の従業員をレイオフするという。また、NBCテレビも数十人規模の人員削減を予定しているという。
 背景にあるのは、もちろん、ソーシャルネットワーク発展。CNBCの報道によると、アメリカでは従来のテレビ放送を見る人が減り、有料の動画配信サービスやソーシャルネットワークサイトでニュースを視聴する人が増えている。CNNは、人員削減を進める一方、成長分野と見込むデジタル関連の人材雇用やコンテンツ制作を強化するという。

25/01/21●性加害タレント中居正広が引退。フジテレビ、スポンサー離れで窮地が続く

 フジの女子アナに「性加害」をして、もみ消し示談をしたタレント中居正広(52)が、1月21日、ついに引退を表明した。すでに問題は、フジテレビのガバナンス、コンプライアンスの欠如に発展し、スポンサー離れ、株主激怒となったので、こうなるのは当然。
 この問題をめぐっては、かつて週刊誌をやって業界を深く知っているだけに、考えさせられることが多かった。
 しかし、それとは別に、子供の頃から、道徳、倫理、社会正義などなしの生活を送って来ると、結局こうなるのかと思った。松本人志にしても、中居にしても同じではないか。
 とくに中居は、藤沢のヤンキー少年で、明治中学、平塚学園、代々木高校(夜学、1年だけ)、ジャニーズ。ジャニーさんに弄られて人気タレントになったのだから、まともな感覚など持ちようがなかっただろう。

24/12/19●ソニーとKADOKAWAが資本業務提携契約を締結、筆頭株主に!

 かねてから伝えられていたソニーとKADOKAWAの合体が、当初はSONYによる買収とされていたが、資本業務提携で決着した。
 ソニーグループは12月19日、KADOKAWAと資本業務提携を交わしたことを発表。その要点は、KADOKAWAが2025年1月7日に実施する第三者割当増資で、ソニーが約500億円でKADOKAWAの新株式1205万4100株を取得する。これにより、ソニーは2021年2月に取得済みの株式とあわせて、KADOKAWAの約10%の株式を保有する筆頭株主となる。
 「資本業務提携を通じて、両社の保有するIP価値のグローバルでの最大化に向けた連携をさらに強化し、コンテンツ領域での共同出資の検討や、新たなクリエイターの共同発掘、両社のIPのさらなるメディアミックスの共同推進など、より幅広い、踏み込んだ協業を進める」
 とソニーは声明を出した。
 一方、KADOKAWA 取締役 代表執行役社長 CEO 夏野剛はこうコメントした。
「今回のソニーとの資本業務提携契約の締結を大変嬉しく思います。本提携により、当社のIP創出力がより一層強化されることに加え、グローバル展開にかかるソニーの支援を得ることでIPのメディアミックスの選択肢がさらに増えるとともに、世界中のより多くのユーザーにIPを届けることができるようになり、当社IPの価値最大化と中長期での企業価値向上に大きく寄与するものと確信しています。ソニーとの協業の取り組みが世界市場で大きな成果を上げられるよう、尽力してまいります」

24/12/05●「武器よさらば」「もうひとりの自分」などが著作権フリー(パブリックドメイン)に

 オンラインジャーナルの「The Public Domain Review」が、2025年1月1日に著作権の保護期間がパブリックドメイン(著作権フリー)になるコンテンツを特集している。
 今回フリーになるのは、日本、イギリス、ロシアなどの場合、著作物の保護期間が「著作者の死後70年」と定められているので、2025年1月1日を迎えた時点で1954年に死去した人の作品。また、ニュージーランドやアフリカ、アジアの多くの国では「著作者の死後50年」と定められているので、1974年に死去した人の作品。

 では、以下、主な文学作品を列記する。

◆自分ひとりの部屋
 1929年にヴァージニア・ウルフが出版した「A Room of One’s Own(自分ひとりの部屋)」は、16世紀~17世紀にかけての劇作家、ウィリアム・シェイクスピアの妹を題材とした小説。

◆もうひとりの自分
 グレアム・グリーンが21歳の時に著わした処女作「The Man Within(もうひとりの自分)」。裏切者から逃亡する青年アンドリュースと、彼をかくまう女性エリザベスとの物語。

◆武器よさらば 

 アーネスト・ヘミングウェイが1929年に出版した「A Farewell to Arms」(武器よさらば)。第一次世界大戦中の戦役中のアメリカ人駐在員とイギリス人看護師の恋愛を描いた出世作。

◆響きと怒り
 ウィリアム・フォークナーが1929年に出版した「The Sound and the Fury」(響きと怒り)。アメリカ南部の特権階級だったコンプソン家の没落について記された4部構成の小説。がノーベル文学賞を受賞する要因となりました。

◆マラコット深海

 コナン・ドイルの小説「The Maracot Deep」(マラコット深海)。大西洋の深海調査に出発し、その後消息を絶ったと思われていたストラッドフォード号とその乗組員が、かつて海中に没したアトランティスを発見するという短編小説。

24/12/03●2024年の流行語大賞「ふてほど」という馬鹿ばかしさ

 12月2日、「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に「ふてほど」が選ばれた。
この“衝撃的”な発表を受けて、SNSを中心に「聞いたことがない」「間違いではないのか」と困惑の声、疑問の声が蔓延した。
 「ふてほど」は、阿部サダヲ主演のTBSドラマ「不適切にもほどがある!」(1~3月放送)の略称だが、流行語というのには程遠い。ドラマは話題を呼んだが、「ふてほど」は言葉として定着しなかった。
 となると、授賞式に阿部サダヲを呼べるから、たったそれだけの理由で選んだとしか思えない。「裏金」では、誰も呼べない。年末のただのお遊びに過ぎないイベントか。

24/11/19●ソニーがKADOKAWを買収協議中であるとの報道

 ソニーがKADOKAWを買収に向け協議をしているとロイターが19日午後に報じ、一時、KADOKAWAの株価はストップ高になった。最近のKADOKAWAは、東京五輪汚職、下請け禁止法違反など不祥事続きだったので、この買収報道は好意的に受け止められ、「これで日本のアニメなどのコンテンツ事業は強化され、海外展開が拡大する」などのコメントがSNSに寄せられた。

 すでにソニーはクランチロールを買収し、日本アニメの海外配信事業を拡大しているので、ここにKADOKAWAのコンテンツが加わることになるのだろうか。また、ニコニコはどうなるのだろうか。懸念する声は、ソニーがコンテンツから日本のローカル色を検閲し、国際的に「無害」な仕様にする可能性が高いことだ。