22/07/05●日本漫画家協会、「インボイス制度導入」に反対声明

22/07/05●日本漫画家協会、「インボイス制度導入」に反対声明

 7月4日、日本漫画家協会は公式ホームページで「現行のインボイス制度導入反対について」と題した声明文を発表した。先に日本SF作家クラブの理事一同も同様な声明を出している。

 インボイス制度の導入が決まれば、免税事業者取引も対象としていた仕入税額控除は2023年10月から6年間の経過措置を経て廃止されることになる。そうなると、漫画家、作家、イラストレーター、フリーライターなどは、インボイス(適格請求書)を発行できる課税事業者になるか、免税事業者のままで活動を続けるかどうかの決断を迫られる。

 そうなると、免税事業者のままでいる決断をした場合、漫画家や作家たちは、仕入税額控除ができなくなる納品先の企業から、当人の納税者としての立場を理由とした、不当な取引中止を申し渡されるリスクに直面する。

 さらに、前々年度の課税売上高が1000万円以下で「免税事業者」に該当する漫画家や作家が「課税事業者」への変更を余儀なくされることや、インボイスを発行できない場合、免税事業者であることを理由に取引を中止される可能性も生じる。

 また、インボイス発行事業者は「適格請求書発行事業者公表サイト」に本名が公表されるため、個人情報保護への懸念を抱く漫画家や作家もいる。

 日本漫画家協会の声明は、最後に「現行のインボイス制度には反対し、見直しを求めます」と訴えている。

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