22/12/12●NWのクールジャパンの惨状記事があまりに痛い!

22/12/12●NWのクールジャパンの惨状記事があまりに痛い!

 ニューズウィークのサイトに『クールジャパン機構失敗の考察……日本のアニメも漫画も、何も知らない「官」の傲慢』(古谷経衝)という記事が掲載された。読んで、いちいち納得し、絶望的な気分になった。
 記事は、クールジャパン機構を推進してきた官僚たちが、いかに日本の文化、伝統、そして漫画やアニメなどのコンテンツに無知で、「日本はすごい」と単純に過信してきたために、徹底して失敗したことを糾弾している。
 私はこれまで、このことを何度も記事にし、本にも書いた。マレーシア・クアラルンプールの「ISETAN The Japan Store」に行けば、誰もがそう思うはずだ。なぜ、こんな馬鹿げたストアをつくったのか、本当に気が知れない。

https://www.newsweekjapan.jp/furuya/2022/12/post-32.php

 古谷氏は、記事のなかで、こう書いている。
《私が知る限り日本における政治家のほとんどすべてがそうである。日本のアニメ、漫画は世界中でファンを獲得している、クールジャパンこそが日本における数少ない輸出コンテンツだ、成長戦略の中核である、云々。猫も杓子も政治家はこのようにいう。しかし彼らは、自らが称揚するこういった日本のカルチャーにまったく触れている形跡がない。》
《要するに彼らは、日本人であり日本社会で生きながら、漫画やアニメといったコンテンツ自体に触れていない。》
《要するに彼らはクールジャパン~と言っておきながら、その中核をなすアニメ・漫画を観るのも読むのも億劫だし、ゲームをプレイする意欲もないし、そもそも関心がないのである。》
 これは、以前から私が思っていたこととまったく同じだ。
 つまり、何も知らないのに、単にカネをつぎ込んだだけというのがクールジャパンで、なんとすでに309億円も税金をすってしまったのである。
 最後に古谷氏は、こう書く。
《これを教訓に二度と類似組織を作るべきではなく、アニメも漫画もゲームも、政府は放っておいて二度と介入しないでいただきたい。》 

 まさに、その通りだ。

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