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21/04/02●まさか!五輪組織委が「開会式案」(ボツ)を掲載・報道した「文春」に抗議

●まさか!五輪組織委が「開会式案」(ボツ)を掲載・報道した「文春」に抗議

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は4月1日、「文春オンライン」が掲載した東京大会関連の記事について、厳重に抗議したことを発表した。

 文春記事は、延期前まで大会開閉会式の責任者だった演出・振付師のMIKIKO氏がIOCにプレゼンした280ページに及ぶ内部資料を入手し、その一部を掲載。組織委の内部事情により、ボツになった経緯を詳細に報じている。

 これに組織内の人間が激怒したのだろう、「秘密情報を意図的に拡散し、業務を妨害した」として抗議し、掲載誌の回収を要求したのである。まさに、見苦しいというほかない。

 抗議を受けた文春側は2日、「巨額の税金が浪費された疑いがある開会式の内情を報じることは高い公共性がある」と反論のコメントを公表した。

21/03/28●朝日新聞100人リストラ締め切り、コロナ禍で部数減加速

●朝日新聞100人リストラ締め切り、コロナ禍で部数減加速

 この3月22日で、朝日新聞の「希望退職者」100人募集が締め切られた。これに合わせて、『ダイヤモンド』誌では、『朝日新聞「希望退職100人募集」のリストラ事情【社外秘の労組アンケート結果付き】』という記事を掲載した。

 この記事によると、朝日のリストラはさらに続き、23年度までに300人規模で減らす予定だという。ここ数年の国内新聞発行部数は、毎年115万~209万部ずつ減少してきた。ここに、新型コロナウイルスの感染拡大が追い討ちをかけ、2020年は対前年比272万部減と大きく落ち込んだ。朝日は、半期ごとに発行部数が20万部前後下がってきたが、2020年度上半期は19年度下半期と比べて22.2万部減となり、減少スピードが加速した。また、「押し紙切り」も加速。大幅な赤字を出す結果になった。

 紙新聞の衰退は、記事にも反映している。取材費の削減、人員不足による原稿の質の低下は止まらず、発表もの、おまとめものかりになり、スクープがなくなった。いまや、スクープは『週刊文春』と『赤旗』だけになってしまった。

21/03/25●トーハンがメディアドゥと資本提携し、電子取次を強化

●トーハンがメディアドゥと資本提携し、電子取次を強化

 出版取次大手のトーハンは3月25日付で、電子書籍流通大手のメディアドゥと資本業務提携を結んだ。約30億円を相互出資し、電子取次を強化する。トーハンの経営環境は、紙の書籍の市場縮小と物流費の高騰で悪化しており、2020年度の売上高は前年比で数パーセント悪化するのは確実とされている。一方のメディアドゥ電子取次として成長する電子書籍市場の国内流通の3割超を押さえている。

 トーハンとメディアドゥの提携により、出版市場の「デジタルシフト」は加速する。なお、トーハンの大株主は講談社、小学館などの出版大手。

21/03/06●ローソンが付録付き女性誌をデジタル化して限定販売

●ローソンが付録付き女性誌をデジタル化して限定販売

 ここまでくると、もう雑誌ではない。本体は、ファッショングッズのほうで、雑誌部分はおまけにすぎない。

 ローソンでは、3月5日から、付録が付いた雑誌の雑誌部分を電子書籍で提供するパッケージ「グッズ付きデジタルマガジン」を限定発売した。

 ローソン限定グッズ付デジタルマガジン「steady.4月号特別号」で、価格は1,320円。付録は、「ムーミンと仲間たちのマスクポーチ&銀イオン加工マスク」。雑誌のほうは、同封のクーポンコードを読み取り、「honto」でダウンロードするかたちで、スマホやPCで読む。

21/03/04●黒人作品は黒人が翻訳しなければいけない?どう考えても行き過ぎだ

●黒人作品は黒人が翻訳しなければいけない?どう考えても行き過ぎだ

「AFP」によると、バイデン大統領の就任式で詩を朗読したアマンダ・ゴーマンさん(22)の作品の翻訳をめぐり、白人ではなく黒人が翻訳すべきとの声が上がり、オランダ人作家が辞退するという騒動が起こった。

 ゴーマンさんの詩集「The Hill We Climb」(私たちがのぼる丘)」の翻訳者として、オランダの出版社メウレンホフ(Meulenhoff)は、白人のマリエケ・ルーカス・ライネベルトさんを選んだが、SNSなどで批判の声があがり、ライネベルトさんは辞退すると発表したという。

 しかし、ゴーマンさんはライネベルトさん起用を支持しており、どう考えても、これは行き過ぎだ。

https://www.afpbb.com/articles/-/3334566

21/02/28●2021年1月の出版販売額は前年比3.5%増で、2カ月連続増

●2021年1月の出版販売額は前年比3.5%増で、2カ月連続増

 出版科学研究所によると、2021年1月の書籍雑誌推定販売金額は896億円で、前年比3.5%増。書籍は505億円で、同1.9%増、雑誌は391億円で、同5.7%増と、いずれも増加だから驚く。これは2020年12月と同傾向で、2カ月連続のこと。ただし、雑誌の内訳をみると、月刊誌が321億円で同8.9%増だが、週刊誌は69億円で同7.2%減となっている。もはや、週刊単位で区切って報道するというかたちは、読者の生活パターンに合わなくなっているのは明白だ。

 2カ月連続増の原因は、なんといってもコロナ禍。貢献したのは、コミックス。なかでも、月刊誌に分類されるコミックスの『呪術廻戦』(集英社)『進撃の巨人』(講談社)、『鬼滅の刃』集英社)の3アイテムの力が大きい。コミックスの書店店頭の売上は30%増という

21/02/26●2020年コミック市場は紙+電子で6126億円、前年比23.0%増で過去最大規模に

●2020年コミック市場は紙+電子で6126億円、前年比23.0%増で過去最大規模に

 出版科学研究所は、2月25日、2020年のコミック市場(紙と電子合計)が推計6126億円と、1978年の統計開始以来過去最大の市場規模になったことを発表した。2017年は前年比2.8%減、2018年は1.9%増だったが、2019年は12.8%増、2020年は23.0%と急成長し、過去最大規模となった。

 これは、コロナ禍での「ステイホーム」が大きく影響しているとしか思えない。もう一つ、爆発的なヒットとなった『鬼滅の刃』も影響した。

 ちなみに、紙のコミックも大幅プラス成長で2079億円(同24.9%増)。ただし、紙のコミック誌は627億円(同13.2%減)となっている。

 紙の市場合計は2706億円(同13.4%増)。これに対して、電子コミックは3420億円(同31.9%増)なので、コミック市場における電子の占有率は55.8%となった。

 詳しくは「hon.jp」を参照に。

2020年コミック市場は紙+電子で6126億円、前年比23.0%増と2年連続急成長で過去最大規模に ~ 出版科学研究所調べ

21/02/26●2020年広告費二桁減も、ネット広告費は増加

●2020年広告費二桁減も、ネット広告費は増加

 電通の「日本の広告費」が発表された。それによると、マス4媒体(新聞、雑誌、テレビ、ラジオ)が前年比86.4%と落ち込んだのに対し、インターネット広告費は同105.9%と増加。コロナ禍の影響を受けるどころか、逆に成長した。このままいくと、マス4媒体の合計を上回わるのは確実だ。

 マス4媒体のうち、とくに雑誌広告費は同73.0%と激減。2005年に対象誌を増やして4842億円と推定したのがピークで、2020年はとうとう1223億円になった。15年間で4分の1になった計算だ。

21/02/18●投資ファンドがトリビューンを買収、リストラ加速必至

●投資ファンドがトリビューンを買収、リストラ加速必至

 アメリカでは新聞の再編が進んでいる。有力紙「シカゴ・トリビューン」などを持つトリビューン・パブリッシングは、このたびヘッジファンドの「アルデン・グローバル・キャピタル」による買収に合意したと発表した。アルデンはこれまで、地方紙を次々と傘下に収め、リストラを進めてきている。買収した地方紙は200ほどで、コロラド州の地方紙「デンバー・ポスト」の場合、記者を3分の1以下に減らして、資産の一部を売却している。

 そのため、この発表に対して、「シカゴ・トリビューン」紙の記者たちは「バッドニュースだ!」と反発した。発表では、株主の承認が得られれば、4~6月期に買収は完了し、傘下の地方紙「ボルティモア・サン」は地元公共団体に譲渡されるという。

21/02/17●衝撃、フタバ図書が「粉飾決算」を40年間も!

●衝撃、フタバ図書が「粉飾決算」を40年間も!

 中国地方の有力複合専門書店「フタバ図書」(広島市西区)は、この1月28日に事実上倒産し、事業再生計画を発表。3月からは、同名の新会社に事業を譲渡されることになっていた。

 が、2月17日、中国新聞は、同社が約40年にわたって粉飾決算を繰り返してきたことを、金融機関に対して説明していると報道した。同社は17金融機関から計235億円を借り入れていて、不適切な会計処理で負債を膨らませていったという。

 借入先は中国地方の金融機関をはじめ、四国、九州の銀行、メガバンク、政府系金融機関など。複数の金融機関が「黒字が続いている決算書を示された」と証言したと、中国新聞は報道している。