22/07/02●もはや書店はいらない? コミックはデジタルコンテンツとなり電子販売が主力に

22/07/02●もはや書店はいらない? コミックはデジタルコンテンツとなり電子販売が主力に

 2022年の東京書店組合加盟数は、2021年の291店から14店減の277店と公表された。現在、東京も含めた日書連加盟書店数は2887店で、この数はここ20年で半減している。日書連加盟書店を含めた全国の書店数は2001年まで2万店以上あった。しかし、現在では8000店ぐらいにまで減ったとされている。
 すべてがデジタル化されていく現在にあって、これは仕方のないことである。

 書店の売り上げを支えてきたのは雑誌とコミック(漫画)だが、紙の雑誌はもはや時代のライフスタイルに合わなくなり消滅寸前。コミックはほとんどがウェブコンテンツに様変わりしている。
 『出版月報』によると、2021年のコミック市場(紙+電子)は前年よりも633億円、10.3%増。紙の雑誌が11%減、紙のコミックスが0.4%増、電子が20.39%増。コミック市場全体の販売額は史上最高額を更新しているが、紙のほうは減少。この減少は年々拡大している。すでに電子は、紙の雑誌すべての売り上げよりも多くなっている。

 コミックを扱う電子のレーベルも増加が続き、紙で売れる作品は電子でも売れるという傾向が強まった。
 こうしたことから言えるのは、制作側の出版社にとっても、読者にとっても、もはや書店はそれほど価値がなくなったということだ。いずれ、書店はほぼなくなるだろう。
 ただし、デジタル化が進んでも、今日まで最大のヒット作は紙の週刊少年誌から出ているということは変わっていない。

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