24/03/07●経産省が書店支援の「書店振興プロジェクトチーム」設置という愚策を発表

24/03/07●経産省が書店支援の「書店振興プロジェクトチーム」設置という愚策を発表

 本当に、この国の政府の時代錯誤ぶりは救い難い。経済産業省は、3月5日、全国で減少する町の書店を支援する大臣直属の省内横断組織「書店振興プロジェクトチーム」を設置したと発表したのだ。

 この発表で、斎藤経済産業相は、(町の書店は)創造性が育まれる文化創造基盤として重要だ」としたうえで、「いまある様々な政策をどのように活用している例があるか、創意あふれる工夫に光を当てていきたい」と述べたのだから、呆れるというしかない。

 すでに、町の書店は、デジタル社会の進展で、全国の市区町村のうち、地域に書店が一つもない自治体は約4分の1に達している。これは、当然の成り行きであり、そのことが、文化を後退させているなどということはない。

「書店振興プロジェクトチーム」は、映画や音楽などのコンテンツを扱う部署に事務局を設け、キャッシュレス決済や中小企業を支援する部署も参加し、今後、書店経営者などへのヒアリングを行い課題を把握するという。完全な税金の無駄遣いである。

 こんな愚策を臆面もなくやれるのは、自民党の「街の本屋さんを元気にして日本の文化を守る議員連盟(幹事長は齋藤経産大臣)」の存在がある。時代の変化で、自然に衰退していく産業を守るというのは、社会主義国家でもやらない。

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