●漫画村の運営者に懲役4年6カ月求刑。しかし、海賊版サイトは再び拡大中
海賊版サイト「漫画村」の運営者とされ、著作権法違反(公衆送信権の侵害など)と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)の罪に問われた住所不定住所不定、無職星野路実(ろみ)被告(29)の論告求刑公判が7日、福岡地裁(神原浩裁判長)で開かれた。検察側は、懲役4年6カ月と罰金1000万円、追徴金約6257万円を求刑し、結審した。
星野被告が逮捕されたのは、2019年9月。なんと、求刑まで1年半もかかっている。また、被告は著作権侵害は認めたが、犯罪収益を海外口座に移した組織犯罪処罰法違反は否定しているという。判決は6月2日に出る。
しかし、「漫画村」事件は、この裁判で落着するわけではない。現在、漫画の海賊版サイトは再び拡大していて、その被害は、年間2114億円に急増中だ。
出版社や著者、通信事業者などで構成される海賊版対策の団体、一般社団法人「ABJ」の担当者によると、海賊版サイトの上位10サイトの月間アクセス数が2020年1月以降、急速な増加傾向にあるという。しかし、有効な手立ては見出せないない状況だ。
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