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20/06/30●コロナ禍のなか奇妙な5月の書籍売上増

●コロナ禍のなか奇妙な5月の書籍売上増

 5月の書籍雑誌推定販売金額が発表された。その額は770億円で、なんと前年比1.9%増。内訳は、書籍が423億円で9.1%増。雑誌は346億円で5.7%減である。雑誌の内訳は、月刊誌が286億円で1.5%減、週刊誌は59億円で22.0%減。返品率は、書籍が36.5%、雑誌は46.2%で、月刊誌は46.6%、週刊誌は44.0%となっている。
 コロナ禍のさなかでこの数字というのは、どう見てもおかしい。ほぼ全業種が売上を落としているなか、書籍だけが増などとありえるはずがない。

 その理由はただ一つ。休業した書店が多く、返品が激減したからだろう。となると、6月以後の返品がどうなるか。業界は、戦々恐々だ。

20/06/19●言論の危機か?「NYタイムズ」の論説主幹が退任で波紋が広がる。抗議デモを巡る対応

●言論の危機か?「NYタイムズ」の論説主幹が退任で波紋が広がる。抗議デモを巡る対応

 やはり、「NYタイムズ」は完全なリベラル紙で、職員の力が強すぎる。今回の「抗議デモ」の全米での広がりを受けて、共和党のトム・コットン米上院議員の「軍隊を派遣せよ」という寄稿を掲載したところ、社内から非難の声が噴出。職員約250人が事実上のストまで行なった。

 標的は、寄稿掲載の責任者、ジェームズ・ベネット論説欄担当編集長。発行人のアーサー・グレッグ・サルツバーガー社主は、「多様な見解を受け入れる」として、ベネット編集長を擁護したが、最終的に、6月7日、彼は退任させられた。

 同じようなことは、ペンシルベニア州の有力紙フィラデルフィア・インクワイアラーでも起こり、「ブラック・ライブズ・マター」にひっかけて「ビルディングス・マター・トゥー(建物も大事)」という記事を掲載すると、44人の記者が経営陣に抗議書簡を送り、責任者は退任した。

 多くのアメリカのメディアはリベラル色が強く、なかにはほぼ左翼メディアと言えるものもある。こうした動きは、じつはジャーナリズム、言論の危機だ。「ボストンヘラルド」紙は、「過激な進歩主義イデオロギーの伝道者によって報道の自由が圧倒されるのは危険だ」と警鐘。「ウォールストリート・ジャーナル」紙は、異論を封じる勢力がジャーナリズムを支配しつつあるとし、「NYタイムズや他のリベラル系メディアが乗っ取られたことは、かつて米国のリベラリズムを規定した自由な研究とアイデアの競争を擁護する機関がさらに少なくなったことを意味する」と書いた。

20/06/16●「週刊文春」今週号が完売。なぜ、文春以外スクープ、スキャンダル報道がなくなったのか?

●「週刊文春」今週号が完売。なぜ、文春以外スクープ、スキャンダル報道がなくなったのか?

 「週刊文春」(6月18日号(同11日発売)が、発売と同時に完売になったことがわかった。今週号は3本の強力な「文春砲」記事がそろい、各方面で大反響。「ウソの女帝 小池百合子と同居男『疑惑の錬金術』」「佐々木希、逆上・渡部建『テイクアウト不倫』」「経産省最高幹部と幽霊法人電通社員・テキサス〝癒着〟旅行」の3本。

 「文春」の完売は、3月26日号(同18日発売)、5月28日号(同21日発売)に続き、今年で3回目という。まさに、タイムリーなスクープ、スキャンダルに関しては、文春の1人勝ち。ほかのメディアの追随を許さない。なぜ、こんなことになってしまったのか?

 答えは簡単。他メディアは、いくら情報があっても(タレコミを含め)、権力側からの圧力やトラブルを恐れて握り潰すか、あるいは、ハナから調査もしないからだ。つまり、発表もの報道、垂れ流し報道ばかりで、ジャーナリズム機能を失ってしまったからだ。