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22/02/21●KADOKAWA、漫画・ラノベなど海外事業が好調で業績伸長

 日経新聞が「KADOKAWA、漫画・ラノベが海外事業けん引」と題して、KADOKAWAの海外事業(漫画、ライトノベル)が、想定を上回るレベルで伸長していることを報じた。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC0383Q0T00C22A2000000/
この記事によると、KADOKAWAの21年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比3%増の1576億円、純利益は6%増の95億円。このうち、1年4~12月の出版事業の海外売上高は108億円で、収益認識に関する会計基準を適用していなかった20年4月~21年3月の92億円をすでに上回る水準になっているという。

 その原因は、北米、アジア圏での漫画やライトノベルの人気だが、その背景にはコロナ禍による巣ごもり需要もある。日経記事は、こう述べている。

「新型コロナウイルス禍による巣ごもり需要の盛り上がりで、米ネットフリックスなど世界的な動画配信プラットフォームを通じて、日本アニメを見る視聴者が増えた。海外のアニメファンが原作に関心を持つようになった。この影響で、ライトノベルなどの人気に火が付いた。」

22/02/04●日本出版者協議会がインボイス制度の中止要求

 以下は、共同通信の2月3日配信記事。物書き、フリーランスのライターにとって、受難の話だ。

《来年10月に導入される、事業者が消費税の納税額を正確に計算するための経理書類「インボイス(適格請求書)制度」を巡り、日本出版者協議会は3日、「活動に支障を来す」として中止を求める声明を発表した。

 協議会などによると、インボイスの導入後に出版社が従来通り、原稿料などを「仕入れ額」として税控除を受けるためには、発注先のフリーランスのライターや編集者に請求書を発行してもらう必要がある。だが売上高1千万円以下の免税事業者は請求書を発行できないため、出版社側が、免税事業者が多いフリーランスとの取引を敬遠する可能性もあるという。》

22/02/01●集英社、講談社、小学館、KADOKAWAがクラウドフレア社を提訴

 集英社、講談社、小学館、KADOKAWAは、アメリカのIT系企業クラウドフレア社に対し、海賊版コンテンツの公衆送信・複製の差し止めおよび損害賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に提起した。賠償請求額は一部請求として各社1作品、合計4作品の被害総額4億6000万円。

 クラウドフレア社は国際的に活動するコンテンツ配信ネットワーク(Contents delivery network、CDNと呼ばれる)事業者の1社。

 漫画の違法配信をめぐる“いたちごっこ”は、これまでずっと続いてきたが、その大元にあるのがCDN。現在、最大手の海賊版サイトはCDNのクラウドフレアと契約して、日本国内にある同社サーバーから配信している。月間3億回のアクセスを稼ぎ、「進撃の巨人」「ONE PIECE」などの人気作品から得られる収益を横取りしている。

 一般社団法人ABJが、アクセス数の多い上位10の海賊版サイトで違法に読まれた漫画の小売り額を試算した結果、その額は2021年の1年間だけで1兆円を超えていた。これは、本来なら著作権者、製作者に入らなければならない。これでは、漫画文化は衰退してしまう。

 そのため、出版4社は、顧問弁護団とともにクラウドフレアに対し、著作権侵害が明らかな9つの海賊版サイトを示したうえで、そのサイトが違法に蔵置している侵害コンテンツについて「同サーバーを介した公衆送信の停止」「同社が日本国内に有しているサーバーにおける一時的複製(キャッシュ)の停止」「違法であることが明らかな海賊版サイト運営者との契約解除」などを求めてきた。

 しかし、クラウドフレアはのらりくらり、メディアの取材に関しては「著作権侵害に直接的に関与していない。当社が問題の根源ではない」などと言う始末。堪忍袋の尾が切れたと言うべきだろう。

2022/01/28●2021 年の出版市場は紙が1.3%減 電子が 18.6%増 の1 兆 6742 億円で3 年連続のプラス

 出版科学研究所から2021年の出版市場 (推定販売金額)が発表された。それによると、紙+電子の出版市場規模は前年比 3.6%増の 1 兆 6742 億円と 3 年連続でプラス成長。電子出版が18.6%増と引き続き大きく伸長したことが大きく貢献した。出版市場全体における電子出版の占有率は、27.8%で、前年の 24.3%から 3.5 ポイントの上昇だ。

 その内訳は、電子コミックが20.3%増の 4114 億円、電子書籍が12.0%増の 449 億円、電子雑誌が10.1%減の 99 億円。電子コミックは『東京卍リベンジャーズ』(講談社)などの映像化作品のかヒットに加え、韓国発の縦スクロールコミックが大きく伸びた。電子市場におけるコミックの占有は 88.2%(前年より 1.2 ポイント増)と 9 割に迫り、書籍、雑誌は1割強にすぎない。

 一方、紙のほうは前年比1.3%減の 1 兆 2080 億円で、その内訳は、書籍が2.1%増の 6804 億 円、雑誌が5.4%減の 5276 億円。もはや紙雑誌は成立しなくなりつつある。

22/01/27●フリーランス 出版業界労組が報酬10%引き上げ求め初の要望へ

 今日のNHKニュースによると、このほど、フリーランスとして働くライターや編集者など200人余りでつくる労働組合「出版ネッツ」が、報酬の10%引き上げを求め、業界団体に初めて要望を行うことを決めたという。出版業界だけでなく、音楽や映像制作などほかの業種で働くフリーランスにも呼びかけるという。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220127/k10013451881000.html

 フリーランスといっても、非正規の一時雇い労働者と同じ。いくら働き方が多様化したとはいえ、待遇まで多様化はしていない。とくに出版界の場合、いまはウエブでの原稿制作まであり、昔よりはるかにハードになっている。

 NHKニュースが伝えた、いまのフリーランスの状況は、次のとおり。

《厚生労働省などによりますと、企業などから個人で仕事の発注を受け報酬を得ている人は2019年の時点でおよそ170万人に上るとされ、年々増えているとみられます。
 フリーランスは雇用契約を結んで働く労働者のように定期昇給やベースアップなどで収入が増えるということはなく、法律で定める最低賃金も適用されません。
 厚生労働省などが設けたフリーランスで働く人を対象にした相談窓口「フリーランス・トラブル110番」には去年11月末までの1年間に報酬の不払いや一方的な減額などの相談がおよそ4000件寄せられていて、政府も対策の強化を検討しています。》

22/01/21●2021年12月の出版界は前年比で10.2%減。今後も人口減で減少は続く

 2021年12月の書籍雑誌推定販売金額が公表された。それによると、販売額は1030億円で、前年比10.2%減。その内訳は、書籍が541億円で同2.0%減、雑誌が489億円で同17.8%減となっていて、相変わらず雑誌の落ち込みが激しい。
 雑誌の内訳をみると、月刊誌が427億円で同18.4%減、週刊誌が62億円で同14.0%減。どちらも、大幅に落ち込んでいる。その一つの原因は、昨年の12月に『鬼滅の刃』最終巻の初版395万部が発行され、『呪術廻戦』とともに、コミックが爆発に売れた反動である。

 12月の推計公表とともに、2021年通年の出版物推定販売金額も公表された。それによると、書籍が15年ぶりにプラスとなったこともあり、全体で1兆2079億円、前年比1.3%減。近年になく落ち込みが止まり、ぎりぎりのところで1兆2000万円台をキープした。とはいえ、書籍はかろうじてプラスになったものの、雑誌は5000億円を下回る寸前のところまできている。

 少子高齢化で人口減。毎年、約50万人の日本語人口が減っているのだから、売り上げは減るにきまっている。

22/01/19●講談社の女性誌「with」が 適時刊行に

 講談社は女性誌「with」を3月28日発売の5月号をもって適時刊行に移行することを発表した。女性誌もいまやウエブが中心で、紙で定期刊行する状況ではなくなっている。すでに講談社は「女性誌ネット」があり、今後はそのなかの「with online」を中核とし、従来の紙版に加えて「ユーザーのライフスタイルに寄り添ったコミュニティとサービスを付加した次世代の事業モデルを構築する」という。現在、「with online」は月間 1 億PV超で女性誌メディアとしては有力なメディアの1つ。

22/01/18●英BBCが受信料制度を見直し。NHKにも波及の可能性が!

 英国のドリース・デジタル・文化・メディア・スポーツ相は、17日、下院での演説で、公共放送BBCの受信料(ライセンス料)制度を見直すと表明した。

「技術の変化とともに、とくに若い世代の視聴者の間で習慣も変化している」と指摘。BBCの長期的な資金調達の在り方、罰則規定を伴う受信料支払い義務について「適切かどうかをいまこそ真剣に問うべきときだ」と述べた。
[ロイター電]
https://jp.reuters.com/article/britain-bbc-idJPKBN2JS085


 BBCの受信料をめぐる動きは以前から話題となっていた。すでに英国政府は、BBCの受信料制度を廃止し、希望者のみが視聴料を払う「サブスクリプション」の導入を視野に入れていると報じられてきた。
 BBCの予算の約75%は受信料収入で、残りは商業活動や交付金。受信料の支払い世帯は約2620万で、支払い率は90%以上とされている。サブスクリプション制度が導入されれば、この構造を大きく変わる。
 世界の公共放送のモデルとなったBBCのこの動きは、今後、日本のNHKにも大きな影響を与えるのは間違いない。すでに、動画配信を行っているNHKに対し、受信料を廃止してサブスクリプション制度に移行すべきという議論がある。ネット時代のいま、こちらのほうが時代に即しているし、経済合理性があるうえ、なによりもフェアだ。
 ところが、日本政府とNHKは、この動きをかたくなに拒否してきた。
 昨年、12月2日、NHK受信料に関しての裁判で、耳を疑うような判決が出た。NHKの放送を視聴できないように加工したテレビを自宅に設置した東京都の女性が、受信契約を締結する義務がないことの確認を求めた訴訟で、逆転敗訴したのだ。
 放送法64条は「NHKの放送を受信することができる受信設備(テレビ)を設置した者は、NHKと受信契約をしなければならない」と規定している。ところが、判決はこの条文を無視し、「NHKが映らないテレビでも受信料を払え」としてしまったのである。
 なにもかも、時代遅れで、途上国に向かって転落していく日本。いったい、どうすれば止まるのだろう。

22/01/14●テレビ現場の最下層「AD」の呼称がなくなる

「AD」とは「アシスタントディレクター」のことで、テレビの制作現場では一番下のポジションで働く雑用係の代名詞。家にも帰れず、局に寝泊まりするなど長時間労働は当たり前。時には危険なこともさせられる〝3K仕事〟労働者。

 しかし、最近の「働き方改革」により、ADと呼ぶのをやめようという流れになっていると、「東スポ」が伝えている。その代表的なのは日本テレビで、「AD」(エーディー)とは呼ばず、「若手ディレクター」、略してYD(ヤングディレクター)と呼ぶことになったとか。また、「SD」(サブディレクター)などという呼び方もでてきているという。

 しかし、どうもあまり代わり映えしない。呼び方は変わっても、仕事内容はあまり変わっていないようだ。

22/01/13●NHK字幕問題「映画関係者や視聴者に本当に申し訳ない」と前田会長が陳謝

 2021年12月に放送されたNHK・BS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」に不確かな字幕があった問題で、NHKの前田晃伸会長は13日に開かれた定例記者会見で「映画関係者や視聴者に本当に申し訳ない。チェック機能が十分働かなかったのが一番大きな問題だ。非常にお粗末だと思う」と陳謝した。制作したNHK大阪放送局の角(かど)英夫局長も定例記者会見で「真実に迫る姿勢を欠いていたと言わざるを得ない。あの字幕は入れるべきではなかった」と述べて陳謝した。

 放送後から問題になっていたのは、五輪開催中、河瀬さんから依頼を受けた映画監督の島田角栄さんが競技場の外で出会った男性にインタビューする場面。NHKはその様子を撮影・編集し、男性の顔にぼかしを入れた上で、「五輪反対デモに参加しているという男性」「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」と字幕を付けて放送した。これは、明らかに五輪反対デモに対する歪曲(捏造)報道で、陳謝で済むような問題ではない。また、事実誤認として片付けるような問題ではない。

 しかし、なぜこうしたことが行われたのかに関しては、今後も解明されないだろう。解明されたら、NHKは報道機関ではなくなってしまう。